Bob Dylan / The Freewheelin’ Bob Dylan (1963)

Bob Dylan

The Freewheelin’ Bob Dylan

Columbia : CL1986

side A

1. Blowin’ In The Wind
2. Girl From The North Country
3. Masters Of War
4. Down The Highway
5. Bob Dylan’s Blues
6. A Hard Rain’s A-Gonna Fall
7. Don’t Think Twice, It’s All Right


side B

8. Bob Dylan’s Dream
9. Oxford Town
10.Talking World War III Blues
11.Corrina, Corrina
12.Honey, Just Allow Me One More Chance
13.I Shall Be Free

1963年リリースのボブ・ディランの2ndアルバム。
何と言っても「Blowin’ In The Wind (風に吹かれて)」で、新世代フォークの旗手として世界的名声を得た傑作である。

その他にも「Girl From The North Country (北国の少女)」「A Hard Rain’s A-Gonna Fall (はげしい雨が降る)」「Don’t Think Twice, It’s All Right (くよくよするなよ)」などのディランの代表曲を収録。
その中でも異彩を放つのが、ディラン・ナンバー屈指のハードエッジなプロテスト・ソング「Masters Of War (戦争の親玉)」だろう。
当時の反戦運動の活動家から大きな支持を集めたというストレートなメッセージと、どこまでも沈んでゆくような暗いメロディーが激烈で、変革の時代を反映している。

アコースティックギターとハーモニカのみの伴奏による極めてシンプルな弾き語り作だが、不思議と聴き飽きない。
やはりその理由は、ディランが詩人である前に生粋のメロディーメイカーということに尽きる。
上記の代表作以外にも、落ち着いた渋い雰囲気で聴かせるトラディショナルの「Corrina, Corrina」や、カントリーブルースの古典を改作した軽快な「Honey, Just Allow Me One More Chance」などのナンバーが、傑作のオリジナル曲がズラリと揃う中に、ひっそりと華を添えている。

あと付け加えたいのは、やっぱりこのジャケット。
当時の恋人、スーズ・ロトロとの微笑ましい2ショットは、後年のアルバム・ジャケットに見られるしかめっ面に比べると、何とも愛らしくて素敵だ。

確かこのCDを買ったのは高校1年のころで、僕のCD棚の中でも最古参の1枚である。
現在ではすっかりレコード好きになり、CDを取り出してプレーヤーで聴くことが少なくなったが、このCDはいつまでも持っていたいと思っている。

2022.5.26

Blowin’ In The Wind