Bob Dylan
The Freewheelin’ Bob Dylan
Columbia : CL1986
side A 1. Blowin’ In The Wind 2. Girl From The North Country 3. Masters Of War 4. Down The Highway 5. Bob Dylan’s Blues 6. A Hard Rain’s A-Gonna Fall 7. Don’t Think Twice, It’s All Right side B 8. Bob Dylan’s Dream 9. Oxford Town 10.Talking World War III Blues 11.Corrina, Corrina 12.Honey, Just Allow Me One More Chance 13.I Shall Be Free |
1963年リリースのボブ・ディランの2ndアルバム。
何と言っても「Blowin’ In The Wind (風に吹かれて)」で、新世代フォークの旗手として世界的名声を得た傑作である。
その他にも「Girl From The North Country (北国の少女)」「A Hard Rain’s A-Gonna Fall (はげしい雨が降る)」「Don’t Think Twice, It’s All Right (くよくよするなよ)」などのディランの代表曲を収録。
その中でも異彩を放つのが、ディラン・ナンバー屈指のハードエッジなプロテスト・ソング「Masters Of War (戦争の親玉)」だろう。
当時の反戦運動の活動家から大きな支持を集めたというストレートなメッセージと、どこまでも沈んでゆくような暗いメロディーが激烈で、変革の時代を反映している。
アコースティックギターとハーモニカのみの伴奏による極めてシンプルな弾き語り作だが、不思議と聴き飽きない。
やはりその理由は、ディランが詩人である前に生粋のメロディーメイカーということに尽きる。
上記の代表作以外にも、落ち着いた渋い雰囲気で聴かせるトラディショナルの「Corrina, Corrina」や、カントリーブルースの古典を改作した軽快な「Honey, Just Allow Me One More Chance」などのナンバーが、傑作のオリジナル曲がズラリと揃う中に、ひっそりと華を添えている。
あと付け加えたいのは、やっぱりこのジャケット。
当時の恋人、スーズ・ロトロとの微笑ましい2ショットは、後年のアルバム・ジャケットに見られるしかめっ面に比べると、何とも愛らしくて素敵だ。
確かこのCDを買ったのは高校1年のころで、僕のCD棚の中でも最古参の1枚である。
現在ではすっかりレコード好きになり、CDを取り出してプレーヤーで聴くことが少なくなったが、このCDはいつまでも持っていたいと思っている。
2022.5.26