Creedence Clearwater Revival

Biography


アメリカ西海岸を拠点に長い下積み経験を経て、ジョンとトムのフォガティ兄弟を中心に1967年に結成。
翌年のデビュー以降、ブルースやロカビリーをベースとしたコンパクトで親しみやすい楽曲でシングルヒットを連発し、1969年にウッドストック・フェスティバルに出演。
1970年にトム・フォガティが脱退し、1972年に解散。
リーダーのジョン・フォガティは1973年に多重録音作『The Blue Ridge Rangers』を発表。以降、現在に至るまでコンスタントに音楽活動を続けている。

ロックンロール、ブルース、カントリー、ソウル・ミュージック…僕も大好きなそれらの米国音楽をベースに、ロックの表現拡大を担ったアメリカン・ルーツ・ロックのバンド群。
ザ・バンド、ザ・バーズ、バッファロー・スプリングフィールド、イーグルス、オールマン・ブラザーズ・バンド…数多の綺羅星のようなグループの中でも、僕が一番好きなバンドが、彼らC.C.Rだ。

初めて彼らを知ったのは高校生の頃。当時、日曜の夜にNHKで伝説的なアメリカのテレビ番組『エド・サリヴァン・ショー』の再放送をやっていて、それに彼らが出演する回があった。
そこで演奏されていたのは「Down On The Corner」


その曲のトボけた雰囲気に興味を持った僕は、早速CDレンタルでベスト盤を借りてきて、彼ら特有の土臭さとポップさが絶妙にブレンドされた数多くのヒット曲に夢中になった。
余談だが、僕は高校3年の文化祭にて、アコースティック・ギターとエレキ・ベースの2人組のバンドでライブをやったことがあるが、その時に件の「Down On The Corner」をプレイした。ボロボロだったけど。

彼らの何が素晴らしいかというと、ロックの表現がどんどんインテリジェンスなものになっていくこの時代において、どシンプルでコンパクトなポップ・ロックンロールをひたすら貫いていったこと。
サイケデリック全盛の時代において、その影響が1mmも無いのも素敵だ。
他のバンドがカラフルな衣装に身を包んで長尺な演奏をしている中で、リーダーのジョン・フォガティはGパン&チェックシャツのワーキング・スタイルで、ロカビリーやブルースをベースにしたシンプルなロックンロールをドヤ顔でキメる。その頼もしさには、僕の大好きなラモーンズやミッシェル・ガン・エレファントにも通じるクールさとタフさを感じる。
僕が彼らに惹かれるのは、僕のルーツが元々はパンクであることも無関係ではないだろう。
実際、前述のラモーンズやハノイ・ロックスといった後年のパンク系のバンドは彼らのナンバーを取り上げている。

ロックの歴史において、先に挙げたザ・バンドやイーグルスに比べると、シングルヒット中心の彼らは若干軽視されがちである。
確かに、アルバム・オリエンテッドなこの時代において、彼らは「歴史を変えた名盤」みたいなものは制作していないと思う。
しかし、それが何だというのだろう。
「Down On The Corner」の楽しさも、「Up Around the Bend」の豪快さも、「Fortunate Son」の勇ましさも、そして数多のグループにカバーされ続ける永遠の名曲「Have You Ever Seen The Rain」の切なさも、今を生きる僕らを感動させるには充分だ。

2010年のフジロック2日目に、C.C.Rのジョン・フォガティが出演した。
そのステージを観た友人は、彼自身それほど古いロックを聴くタイプの音楽ファンで無いにも関わらず、とても素晴らしかった、と絶賛した。
その日のヘッドライナーであるロキシー・ミュージックよりも、よっぽどメインアクトっぽかったとも。

2022.8.24

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