The Doobie Brothers / Listen To The Music (1972)

The Doobie Brothers
Listen To The Music

イーグルスと共に、70年代のウエスト・コースト・ロックを代表するグループ、ドゥービー・ブラザーズが1972年に発表した楽曲で、爽やかなサウンドと切ないサビのメロディーで聴かせる名曲。

小気味よいギターカッティングのイントロから始まり、柔らかくしなやかに、しかし力強くグルーヴしていく音像は、まさにアメリカ西海岸の風を思わせる清々しさ。
バックに聞こえるアコースティック・ギターのマイルドな響きも心地よい。
それでいて、サビのメロディーに少し陰りがあるところも、実に良いアクセントになっている。

実のところ、ザ・バーズに代表される田舎臭いカントリーロックが大好きな僕は、このドゥービー・ブラザーズやイーグルスは洗練されすぎているきらいがあって、それほど好みではなかったりする。
しかし、この曲や当サイトの名前の由来となっているイーグルスの「Peaceful Easy Feeling」は、どちらもアコースティックな柔らかい音像を持っていて、例外的に好きだ。
好きというよりも、僕はこの曲をこれまで『コーヒーもう一杯』のDJで8回もかけているので、かなり上位に食い込むフェイバリットソングなのだろう。

彼らの初ヒットとなった1972年のこのヴァージョンは文句なしに素晴らしいが、2014年にリリースされたセルフカバーアルバム『Southbound』に収録された、国民的カントリーシンガーのブレイク・シェルトンを迎えたヴァージョンも、ハイウェイを吹き抜ける風のような疾走感のある爽やかなサウンドで、実に素晴らしい。
よく晴れた暑い季節に、車の窓を全開にしながら聴くときっと気持ちいいだろう。

一度でいいから、この曲を野外コンサートで思いっきり聴いてみたいものだ。

2022.8.22